数字68000の意味と解説
1979年9月、モトローラは新しいマイクロプロセッサ「68000」を発表した。この辞典の8080・6502が8ビットでパーソナルコンピュータ黎明期を支えたのに対し、68000は32ビットの命令セット・レジスタと16ビットの外部データバスを組み合わせた『16/32ビット』の設計で、より高性能なコンピュータの心臓部になっていく。Apple Macintosh、Commodore Amiga、Atari ST、シャープX68000、セガメガドライブ——GUIとマルチメディアの新時代を切り拓いた名機の多くに、この一つのチップが搭載されていた。
数学的な性質・豆知識
68000は2⁵×5³×17という素因数分解を持つ偶数で、割り切れのよい数字それ自体よりも、1979年9月にモトローラが発表したマイクロプロセッサ『Motorola 68000』としての顔で広く知られている。開発は1976年末に始動した『MACSS(Motorola Advanced Computer System on Silicon)』計画に遡り、Tom Gunterが率いる設計チームによって1977年から本格的に進められた。量産開始は1980年、1個あたり約125ドルという価格は、この辞典の6502(1975年発表、25ドル)より高価だが、32ビットの命令セット・レジスタと16ビットの外部データバスを組み合わせた『16/32ビット』設計により、同程度のコストでIntel 8086の約2倍の性能を狙ったとされる。IEEE Spectrumの『Chip Hall of Fame』は68000を『鉛筆と紙で設計された最後の主要プロセッサ』と評している。型番の由来についてはトランジスタ数(68,000個)にちなむという説が紹介されているが、モトローラ自身の一次資料での確認はできず、数え方によってトランジスタ数が約40,000個や約70,000個ともされることから、正確な由来は断定できない。この辞典の8080(1974年)・6502(1975年)という8ビットの黎明期を経て、68000はApple Macintosh 128K(1984年)・Commodore Amiga 1000(1985年)・Atari ST(1985年)・シャープX68000(1987年)・セガメガドライブ(1988年、北米名Genesisは1989年)といった、GUIとマルチメディアの新時代を切り拓いた名機の心臓部になった。
縁起・風水・吉凶
伝統的な吉凶の対象ではなく、この辞典の8080(1974年発表のIntel 8080)・6502(1975年発表のMOS Technology 6502)に続く、マイクロプロセッサ史における数字である。
よくある質問
Q. 「68000」という型番は何に由来しているのですか?
A. IEEE Spectrumの「Chip Hall of Fame」は、チップに搭載されたトランジスタ数(68,000個)にちなむ型番だと紹介しています。ただしWikipedia本文はトランジスタ数を68,000と記載するのみで名称の由来そのものは明言しておらず、モトローラ自身の一次資料でこの由来を確認することはできませんでした。数え方(全トランジスタか、制御部を除く『アクティブ』トランジスタか)によってトランジスタ数は約40,000個や約70,000個ともされ、正確な由来は断定できません。
Q. 68000は、この辞典の8080・6502とどう違うのですか?
A. 8080(1974年)・6502(1975年)がいずれも8ビットのマイクロプロセッサだったのに対し、68000(1979年)は32ビットの命令セット・レジスタを16ビットの外部データバスで扱う『16/32ビット』のCISC設計です。量産時の価格は1個あたり約125ドルで、6502の25ドルよりも高価ですが、同程度のコストでIntel 8086の約2倍の性能を狙って設計されたとされます。
Q. 68000はどんな製品に採用されましたか?
A. Apple Macintosh 128K(1984年)、Commodore Amiga 1000(1985年)、Atari ST(1985年)、シャープX68000(1987年、一部は日立製セカンドソースのHD68HC000)、セガメガドライブ(1988年、北米名Genesisは1989年)など、GUIとマルチメディアの新時代を切り拓いた名機の心臓部に採用されました。
出典・参考
公開日: 2026-08-20